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□■西山水木のヴォイスレッスン■□
by にしやまみずき    |   |  page top ↑

なくしたと思ったものたちが何度も帰って来て誘惑する。燐光群「くじらの墓標」拝見。

燐光群「くじらの墓標」拝見。
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演劇は自分と出会う場所だというけれど、クスクスゲラゲラ笑っていたら突然目の前に私のふっくらした幼い手指が現れた。

私はまだハイハイの頃、四肢に大火傷を負って、硬い皮膚のゴツゴツした自分の手にしか見覚えがない。

多分火傷前のものだろう私の指は、たどたどしく焼きたてのくじらの肉を引っ張った。すると、それは繊維に沿って容易に裂かれて、私はまだ生え揃わない歯に咥えてうまうまと言いながら食べたのだった。

思い出の景色越しに、私にしか見えない演劇を見た。くじらの肉の弾力、噛みごこち、私の幼い五感と共に、拝見しました。

「何が好き?」と聞かれて「くじら!」と答えたら「親孝行やね」と言われた。給食に竜田揚げが出たら、みんなニコニコだった。食べられる一族と食べる一族。悲しい顔の男兄弟は、海で死んだたくさんの若者を連想させる。

夜中に突然「ようそろー!」「おもかじいっぱい!」と寝言で叫ぶ父が怖かった。飛び起きて、父の寝顔を見ながら、父は今ここにはいないと思った。真っ暗な、大きくうねる海を渡る鉄の船の甲板の上で敬礼している父の姿を想像した。純白の海軍の制服がしぶきで濡れる。やがて駆け回りながら何かものすごく恐ろしいものに向かって叫んでいる。

なくしたと思ったものたちが何度も帰って来て誘惑する。演劇の醍醐味と言うようなわかりやすいものじゃない。この感覚をバカにされたら激しく傷つく。アングラの仕掛けはおそろしい(^^)


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