異形の世界と結ぶには感情移入のバトンをわたす人が必要

IMG_5868写真は、言わずと知れた国立がんセンター。5年と7ヶ月が過ぎた。
私は元気です。

マンションのリニューアルの工事が始まった。ものすごい音と振動。ウチの赤ヒレちゃんたちが水槽の中でパニックになってる。音が鳴るたび、振動のたびにむちゃむちゃいちいち驚いて、これはストレスになるなあと思っていたら、次々浮き上がって、毎日二三匹づつ亡くなってしまった…。

オスプレイに怯える高江の小さな生き物たちに想いを馳せる。

野生の感性感覚に暴力的な轟音や振動は命に関わるストレスだろう。全身が耳みたいな魚たち、小さな空気の動きに身の危険を感じて行き延びる弱いものたち。そして私たちだって、こんな毎日は耐えられない。

そんな事ばかり考えていて、家事をしていて、なぜか洗濯の前に洗濯槽を濯いでおこうと思った。突然。なぜか水洗いしておこう、と。洗濯機買って初めて、やってみた。

濯ぎはじめてすぐ、「なんでそんな事やってんだ?馬鹿じゃない?私ボケた?」と思った。突然。

すぐに電源を止めてふたを開けたら、小さなヤモリの子どもがぐるぐる動いてる水の中にプカンと浮いてた。つかまえたらまだ元気で、力強く指を抜けて洗濯機の中に逃げてはまたプカンと浮き上がって来る。

洗剤が入っていなくてよかった。
途中で止めてよかった。

この変な感覚はこの子からのSOSだった?
ざるとまな板で掬いあげて、沿道の花壇のとこに放した。

アキノ隊員という女性がいる。
この人の記事を読むのが大好きだ。会った事ないけど、アキノ隊員の顔がなぜか浮かんだ。
アキノ隊員の記事より異形の世界と結ぶには感情移入のバトンをわたす人が必要。
しっかり受け取れる私でいたいなあ。

私も何かのバトンをしっかり渡したい。

そして私はヤモリの走り方というマイムを覚えた。
プルルル(成長する音、ドラクエの)

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「音楽実験室 新世界」の、まさに、入り口。

IMG_5858シャルキィロマ+西山水木「私を置いていって」にたくさんでお越しいただき本当にありがとうございました。

ギリギリまで迷って迷いました。

「朗読」のスタイルを借りましたが、音楽で描いたイメージを壊さず、そっと私の世界にお連れするのに、うまい具合に着地出来ていたらいいのですが。いかがでしたか?

これは必ず再演しながら進化させて行きます。
形は違うけれど、もうひとつの「祈りのあとに」になるような、そんな予感。

写真はその名も「音楽実験室 新世界」の、まさに、入り口。です。

本当にありがとうございました。

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聞いて見て楽しい 聴いて観て感動 シャルキィロマは今夜20時@六本木 音楽実験室 新世界

IMG_5854この試みが果たして成功するのか本当に緊張する。

昨日のリハで、

メンバーは私の気配に感覚を研ぎすませているのに。舞台上に一緒に立っているのに「一人芝居」も何もないだろうと強く感じた。共演者がいるのだ…とか、

私が音楽の中に生きている人を直接生きるのではなく、観客のたくさんの旅にそっと寄り添う同伴者になるには…。

とか。

カメラマンが登場する。
ウチの一族は写真好きが多い。
素晴らしいカメラを大切に使っていた叔父が見込んだ従姉妹の息子は、若くしていくつも賞をとり、プロになってしまったくらい。

父も写真は趣味の域を超えていた。押し入れを暗室にして自分で現像していたくらい。

その父は阿修羅像が大好きで、いつも「持論」を展開していた。

阿修羅像は「一眼レフ」で撮るような効果が演出されているというのだ。
阿修羅像の正面の眼のところにフォーカスがきちんとピントが合ってる、というのだ。
暗闇にやっと眼が慣れた人は、自分が見つめるより先に射抜くように自分を見据えていた阿修羅さまと目が合う。

写真のない時代。有る物を有るがままにしか観るしかなかった時代に、阿修羅の作家は「こういう風に見えて欲しい」と、観客の眼をコントロール…演出したのだ、と。

興奮して私にそう語った父は今の私よりも若かった。
私は阿修羅の正面の顔は緻密に掘ってあるのに手足が棒のようにやっつけ仕事っぽくなってるのは、飽きたのかな、未完成かな、と思っていた。

実物の阿修羅を観て、父の持論に納得した。
もちろん、こんなこと研究がされていて、正解はあるのだろうけど、私はそれを知りたくない。
父の持論を支持している。

阿修羅と目が合ったときの感覚を、何度も呼び覚ましながら最後まで稽古してみよう。

今夜、お会いしましょうね。
公演詳細は↓
http://sharkiroma.com/2013/03/20135.html

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【明日はシャルキィロマと】ネタバレていいかも知れないしバレた方が面白いかも知れない

シャルキィロマとの公演が明日に迫った。

IMG_5845これはちょっとネタバレなのですが、バレていいかも知れないし、バレた方が面白いかも知れないし、判断はお任せします。

写真はバイオリンの閔 賢基(みん けんき)さんからいただいた、紅白玉葱。肉厚で甘くて美味しい〜!スライスしてサラダに入れて。櫛に切って、土鍋で蒸し焼きにして黒酢と塩かけて。ごちそうさまでした。

ちょっとネタバレは、右下の 続きを読む から進んで下さい。

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『飯舘村 ―放射能と帰村―』拝見。自分らしく。どう寄り添うか。どう生きるか。

IMG_5843山谷典子さんと待ち合わせして、土井敏邦さんの『飯舘村 ―放射能と帰村―』拝見。

のっけから胸を衝かれる。

被災された志賀さんご一家、長谷川さんご一家の、深い眼の奥がスクリーンに大きく映る。土井さんが『映像のプロたちから「緩慢すぎる」』と指摘され、その点を危惧されていた第一部だが。私は緩慢どころか、(ドキュメントなので当たり前かも知れないが)「これが、現実なのだ」と押さえつけられ追い込まれるような気がした。

すべてが進まない今の福島。安全が叫ばれ除染がひたすら進み、闇のお金が飛び交い。収束!復興!のかけ声の中で、置いていかれる人達の、絶望と諦めの、一歩手前で踏みとどまる哀しいまでの強さ。

…そう、私たちはやがて…彼らが置いていかれているのではない、踏みとどまっているのだとわかる。トラックの荷台に登るのを断固として拒否する牛たちの姿が象徴的だ。

センチメンタルな当事者感覚とは一線を画して、観客はその画面の中の世界に入って行かざるをえない。日本に住み、故郷を離れ、東京でいつの間にか被曝している私の問題なのだ。追い立てられてどこかへ闇雲に進み、そういう悲しみがあることを知りながら毎日を忙しくさせて、思考停止ばかり巧くなって行く私の。

そして、二部の「除染」。
6億かけても二割三割しか叶わない除染。庭や車庫は除染しても裏山や母屋が除染不可能のまま、帰村を促す強い流れ。想い出を故郷を、家族を愛する気持ちをとことん利用してもてあそぶこの「除染村」の仕組みに、土井さんの画面からマグマのような怒りを感じた。(もちろん、インタビューの優しい−少しの佐賀弁の−相づちや礼儀正しさは変わらないのだが)

こんな簡単な詐欺に近い仕掛けだが、仕掛けた方の言葉の、閉じた詭弁のループを断ち切ることは本当に難しいことは身を以て知っている。大きな分断の裾の方で、私たち表現に関る人間の友情やコミュニティーも分断されている。放射能が分断したのではない。この「仕掛け」のせいなのだ。

この矛盾を、カメラは明快に映し出す。映像がすごいのはこういうところだ。演劇が叶わないところはこれ。映るんだな、これが。

ああ、長くなってしまう。とにかくひとりでも多くの人に見て欲しいです。生々しい「フクシマ」の姿を見て欲しいです。

31日までです。
上映の詳細→http://doi-toshikuni.net/j/iitate2/
今後の上映予定
■【大阪】2013年6月15日(土)~28日(金) 第七藝術劇場
■【宮城】2013年6月22日(土)~28日(金) 仙台・桜井薬局セントラルホール
■【兵庫】2013年7月6日(土)~12日(金) 神戸アートビレッジセンター
■【愛知】2013年7月以降 名古屋シネマテーク
■【福島】2013年8月以降 フォーラム福島
■【広島】2013年8月以降 横川シネマ

写真は、映画にも登場されて「除染」の禍々しさを整然と述べられる菅野さんの作られていた、あぶくま高原名物『いいたて煮豆』

被曝前のものだ。
小さなタイムマシンのようだ。

時間はこの中に閉じ込められたまま。決して私たちをあの時に連れ戻してはくれない。

では、どう向き合ってどう生きていくか…。

土井さんの作品はいつもこうして優しく背中を押して厳しい時代と自分らしく向き合う勇気をくれる。

終映後のポストパフォーマンストークは我らが根岸季衣センパイ

根岸さんのシンプルな言葉の中から、演劇とドキュメントが人の心(生)に寄り添う時、その作業はすごく似ているなと感じた。


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やりたいことはラベンダーをベランダで!ベランダラベンダー!アイタ舌噛んだ

IMG_5838午前中の演劇関係のミーティングに参加しながら、まだまだやれることやっていないんじゃないか、という気持ちが募り、座高円寺のカフェで昼食摂っていたら矢も楯もたまらず、家にかけ戻る。

台本と財布と携帯だけもって街をウロウロ。ぶつぶつ…。

普通お芝居は稽古場で何度も何度も繰り返し、演出や共演者とじりじりひとつのものを創って行くのだが、今回はひとり稽古。当日あの活き活きぴちぴちの音楽とうまくコラボできるように、固めずに、練り上げなければならない。

不思議な不思議な稽古。完成形が想像つかない。

今回も絆について考えている。

母の日のラベンダー母の日のプレゼントがこんなに大きく
左は体質に合わずに辛かった三年間のホルモン治療が無事終わった時、母の日に娘がプレゼントしてくれたラベンダー。生き延びた気がした。右は、一年後、すごい大きさに育った。

街でラベンダーを見かけると胸がきゅんとする。この芝居が終わったら今度はベランダで、ラベンダーを育てるんだ。チロリアンランプもバラも日々草も大きな鉢で育てるんだ。6月になったら…。それまで。それを目指してあと一息。

ひとり休憩終わり。ひとり稽古再開でーす。さびしー。
詳細とチケットのお申し込みは
http://form1.fc2.com/form/?id=752820

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【アジア温泉】先祖のような気持ちで登場人物を可愛らしく痛ましく見つめている

IMG_5837行ってきました。アジア温泉。伊豆でも箱根でもありません。国立劇場です。

劇場に入った瞬間から、七夕やお盆のお祭りのような、実はお祀りのような、もうおなじみになったこの世界をもっともっと表現したいんだという、情熱がビンビンと伝わってきます。

楽しみながら、この東アジアの島の先祖の魂を慰める祈りのセレモニーに、観客である私たちも慰めてもらうことになる。

私も何か先祖のような気持ちで登場人物を可愛らしく痛ましく見つめている…。

激しいカタルシズムの中に翻弄されることなく。あなたたちを見守るよ。この芝居のつつがないことを祈っているよ。と。

続きはネタバレになりそうで記事末のリンクを…



579415_504905116241270_1710953315_n終演後は久しぶりに会った小宮さん。梅沢さん。そして席が遠くてなかなか話せなかったけれど、この夏も「この子たちの夏」共演の高橋紀恵ちゃん。みやなおこ、祷監督、プロMの小山貴司クンたちと、楽しくいろんな話をした。

楽しみながら、このところ立て続けに起こった日韓の問題をどういう協調で切り抜けたのだろう、この素晴らしい座組のスタッフ、キャストは、と考えた。

それから、たった一人で座組の全通訳をした、洪明花…素晴らしい仕事。お疲れさまでした。心からねぎらいたい。

以下ちょっとネタバレ↓

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身体には限界があるけれど、心は無限だからその痛みも無限

IMG_5834シャルキイロマ公演の自分で書いた自業自得な膨大な科白に押しつぶされそう。覚えては関係ないことをしたり考えたりして、しばらくしてから覚えてるか確認する。で、忘れてるところをまた覚える。そんな作業。

で、その作業の中では、家族のこともあって「痛み」について考えてる。人の痛みなんかわからないと思うんだけど、医者は患者の訴える痛みにランクを付けられるそうだ。この神経の太さだったら最高の痛みはこのくらい、とか。うわ、考えてると痛くなって来る。

外科的な症状に当てはまるランク以上の痛みはその患者の心の(脳の?)痛みである場合があるそうだ。「身体のには限界があるけれど、心は無限だからその痛みも無限」という言葉にはっとする。

11年前の日記がある。腰肩首痛で七転八倒の苦しみの中で「ミレナ」という芝居をしたっけ。あの神経が身体の形に赤く光っているような痛さの実感は遠のいたけれど、今でも少しの予兆があの苦しみの再来じゃないかとビクビクして、それで健康管理できているところもある。あの時はすでに乳がんだったのだなあ、私は。それから五年後に見つかる程の大きさに育っていた。

昔のブログは恥ずかしいけど、備忘のためにここにコピペします。

ーーー
私は首と腰が痛い。
ひどい時は頭のテッペンから足の指までが痛みに共鳴して身動きが取れなくなる。数年前の舞台上の事故の鞭打ちとぎっくり腰が神経痛になったのです。天気の加減で、激痛に動けなくなってしまうこともあります。
目をつぶって痛みに耐えていると、不思議なことに気がつきました。
「体が在る」という実感です。「痛み」で私の心と頭と体はやっと会話する。私の肉眼では見ることの出来ない私の神経が、バンテリンのCFみたいに暗闇の中で紅く光って、「私の形」を教えてくれます。
これは痛みを知らない人には絶対わからない感覚。

今日は作家の斎藤憐さんに休憩ご飯をご馳走してもらった。フランスから帰って致命的な金欠病になった私を、気遣っていただいているのだ。憐さん、ご馳走様でした。よく考えたら、久しぶりのレストランでの食事。おなかいっぱいで後半眠くもなりましたが、体が喜んで、
いろんなアイデアも浮かんで、少し自由に動いてきた気がしました。

ユダヤ人虐殺の残酷なエピソードは枚挙に暇ありませんが、人の脂肪で作った石鹸のことを知ってから、私はすっかり人間というものが信用できなくなって、落ち込みました。
性善説の上に成り立っているコミュニズムの考え方を、あの収容所という環境の中で貫いた、女囚①という私の役にとてつもない距離を感じました。
感じたから。…やっと、私の役と対等に話ができました。私は必ず、やる役と、作家も演出家も共演者も知らない内緒の話をします。
私の今回の役は「女囚①」という、強制収容所の中でスターリンを信奉するドイツ共産党員の役。
頭のいい彼女は、簡潔に、私にも判りやすく答えてくれました。
やっと腑に落ちた。
中学で読んだ「アンネの日記」の中の「本当はみんないい人」という言葉が蘇ります。
だから、最後の②との話になるんだなあ、とやっと腑に落ちました。今までにない大きさで「希望」という言葉が、体に入りました。
最後のシーンで、①が、それを学んだことを私も経験したいっ!

多分煙突の煙になった数字のひとつ、
だから「女囚①」でいいんだ、小さな赤旗でしか書けなかった名前。
せめて明日の稽古は、信さんが命名してくれた「ヒルデ」という名前の形に赤旗を振ろうと思います。

よくわかんない方、「ミレナ」を見に来てください。

2002・9・19
ーーー
シャルキイロマのチケットはこちらから
http://form1.fc2.com/form/?id=752820



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シャルキイロマとの共演は「play」というより「運転」だ

IMG_5831シャルキィロマのリハに向かう。

いいんじゃない?いいんじゃない?

わくわくする。合わせるそばから細かく修正して行く。
果たしてこの長い科白を音楽との細かなやり取りの中で「運転」出来るのだろうか?

そう。こりゃあ「play」というより「運転」だ!
チケットも延びている。心引き締めていこう。


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声と言葉の ワンポイントレッスンは続いています

IMG_5828ワンポイントレッスン@下高井戸

もう養成所やワークショップで、基本の身体は出来ている女優さんだから、喉の筋トレや、横隔膜と声帯のタイミング合わせなどのメソッドを紹介して、そそくさと科白のレッスン。

顎に抜ける響きの癖をとる。これもすぐに克服できそう。

科白の中で気持ちを動かして、次の発語のモチベーションを作り続ける。

彼女の「体感」がたよりだ。彼女は彼女の旅をしている。
そして何かを発見した時の眼の輝きが美しい。
時間を忘れる。

声と言葉のワンポイントレッスン予約フォームは
http://form1.fc2.com/form/?id=843758

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